第12号こぼれ話

今号の特集は「椿のあるくらし」。

椿の花がチラホラと咲き始めてきました。そして、1月30日(日)から島内全域にわたって盛大に行われる椿まつりをひかえ、その準備に追われ始める伊豆大島。

今号はそんな島に暮らす人と椿の関係に焦点をあてています。

椿は様々なシーンで様々な用途に利用されているのですが、
椿の木を使った工芸品もそのうちのひとつ。

第11号の「あの人に会いに」に登場していただいた藤井工房主宰の藤井虎雄氏は一般の方向けに椿の枝を刻む「あんこ人形彫刻体験」を開催しています。

椿の枝木をノミ一本で削ってあんこ人形を作るのです。
一見難しそうなのですが、藤井さんの丁寧な説明やサポートのおかげで何とかカタチにできました。

作業はまず、様々な形の椿の枝の中から自分が彫りたいと思う枝を選ぶところから始まります。
選ぶ枝の形によって、その人の性格が分かるとか。

枝を選んだら、藤井さんお手製の木彫りあんこ人形の作成手順書を参考にしながら、ノミと木槌でゆっくり慎重に削り始めます。椿の木は思いのほか硬く、慣れるまでノミが思うように入っていってくれません。作業中はとにかく集中。時間が経つのを忘れてしまう程、夢中になります。

ちょっとでも角度がずれると自分がイメージしていたのとは程遠い形に。。
それでも、なんとなく自分の顔の形に近づいていっているような気がするから不思議。もちろん、削る量を失敗した際には、藤井さんが修復可能な状態まで整形してくれるのでご安心を。

何とかそれらしい形に削り上げると、次は彩色です。これがまた、緊張します。指先に集中、集中!とくに表情は目の位置ひとつでまったく印象が変わってしまうので、なかなか筆を入れることができません。。

決心して、えぃっ!と筆を入れる。

どうだろう?いい表情に描けたかなぁ。と生まれたばかりのあんこ人形を眺めていると、まわりから「あっ、似てる!」っていう声が。やはり、作り手の気持ちが入るのでしょうか?

世界にひとつだけの自分で作ったあんこさん人形、そして、自分に似てるって言われれば、自ずと愛着もわいてきます。

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